音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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30Years 30Hits / THE YELLOW MONKEY (2022 Amazon Music Unlimited 96/24)

これを96/24で聴きたいがために、Amazon Music Unlimitedと再契約をした。最初の3ヶ月は月300円とのことに釣られた。そんなもんだ。

ぶっ通しで30曲聴きましたよ。24bit相当ハイレゾの効果はまぁ、取りあえず置いておいて、2022リマスタと銘打っているサウンドの変化はなかなかに興味深かった。

楽器、特にドラムスのエッジが古い曲ほど明瞭になっていて「ああ、やはりTHE YELLOW MONKEYはこのドラムスが音のトレードマークだったのだよな」と再認識した次第。

新曲との楽曲配置のバランスも良く、新旧織り交ぜて違和感なく楽しむことが出来ましたよ。

24bit相当音源については、若干曲によって音の処理にバラツキが見られたので「もしかして、全アルバム全シングルを24bitリマスタ済で、そこから今回の企画のために30曲を寄せたかな?」と穿った見方もしてみたけれども、こればかりは実際に今後リリースがなされてみないことには分からない。

さて、Amazon Music Unlimited解約するか(それはない)。

Michiya Haruhata BEST WORKS 1987-2008〜ROUTE86〜 / 春畑道哉 (2008 FLAC)

昨晩は一晩中、本当に朝まで、母艦PC内HDDに死蔵されている音源を、Node 2iからNEO iDSD経由で聴き漁っておりました。

出るわ出るわ、その存在をすっかり忘れていた音源が。

その中で一番のみっけものだったのがこのアルバム。春畑道哉のソロベストアルバムですな。このブログの記録によると2016年に入手していて、その時にも絶賛していたのにその後1度も聴いていないと言う体たらくぶり。

で、改めて通して聴いてみると、これがまた痛快にロックしているギターインストアルバム。適度にディストーションがかけられ、かつポップなメロディライン、そしてフュージョンに陥らないロック感。どこを取っても自分好みの作品集でありました。

もちろんNASにもスマホにもサルベージしましたがね。

それにしても「J'S THEME」。アンセムとして非常によく出来ていると、今さらながら。Jリーグが発足してからもう何十年経過しているというのだ。これが本当に文字通りの今さら。

Michiya Haruhata BEST WORKS 1987-2008~ROUTE86~

Paint it, BLUE / 雨宮天 (2020 FLAC)

雨宮天、3rd。現時点でのオリジナル最新作。

元気ソングなど曲調に合わせた少々のブレはあるものの、キャラクター臭さはほぼ後退して、ヒロイックであることと大人の雰囲気をまとった作風に完全にシフトチェンジしている。

雨宮天と言うシンガーの現時点での望む姿が明確になっていることがよく分かる仕上がりに。

声色のブレが少ない分、大きな違和感もなく最後までスルッと通して聴けるので、この辺りからが雨宮天なるシンガーをお勧め出来る領域に入ってくると言った感。

2枚のベスト盤は、その「姿」が明確になっている楽曲が多く集められていたのだな、とここで本来やってくる結論に至るわけであります。

Paint it, BLUE (通常盤) (特典なし)

Sugarless Ⅲ / スガシカオ (2021 FLAC)

帰宅後に。

今作は随分と歌詞が耳にすんなりと入り込むトラックメイキングになっているなと、ここにきて発見。そしてスガシカオの詞が耳に入りやすいということは、それだけ自分の胸に刺さる楽曲も多く姿を現わすということでもあり。

やはりスガシカオは言霊のシンガーなのだよな。その言葉、言葉のフレーズ、一つ一つが心象となって深く楔を打って、自分の心の中にある澱とシャッフルされて、何とももどかしく、そして過去の自分に悶えてしまう要素が現われてしまう。

Sugarless III

The Only BLUE / 雨宮天 (2018 FLAC)

雨宮天、2nd。

デビュー作から2年のスパンでリリースされた本作は、想像通りにシンガーとしての意識が急激に高まったと思えるボーカリゼーションを楽しむことが出来る。

いわゆる「若い声優アイドル」臭さが一気に抜けて、歌い手としての高いレベルでの意識が芽生えたことが手に取るように分かる作りに。

楽曲もまたその成長に応える、もしくはその成長を促すかのような粒ぞろい。

ややすると人気先輩声優歌手の二番煎じに陥りかけるところを、すんでの所で自分のカラーを出すことに力を振り絞っている様もよく分かる。

The Only BLUE

THE END / アイナ・ジ・エンド (2021 FLAC)

あちこちの客演でそのボーカリストとしての存在が気になっていたアイナ・ジ・エンド。ようやく本人の本人による本人のための作品を聴いてみようと言う気になった。

聴いてみた。

想像以上に面白いボーカリストじゃないですか。

抑制の効いたボーカルから、リミッターを外しにかかったボーカルまで、アイナ・ジ・エンドと言う存在の芯は一本に通りながらも、振れ幅は限りなく大きく、聴き手を飽きさせない作りはなかなかに痛快。

これら楽曲が自らの手によるものだと知ってさらに驚き。想像以上に才力を持ったアーティストであると認識を新たにした次第。

THE END(アルバムCD2枚組)(MUSIC盤)

Various BLUE / 雨宮天 (2016 FLAC)

雨宮天、1stアルバム。

カヴァーアルバムやらベスト盤やらを先行して聴いてしまったので、オリジナルアルバムを紐解こうと思いましてね。

時系列で聴いていきますよ。

このアルバムは「ヒント」のアルバムですね。その後の雨宮天の流れをどのようにセッティングしていくか、そのヒントが散りばめられ、そして模索している作品ではないかと。

従って、曲風や歌のキャラクタ付けが、アーティスティックなものや声優アイドル的なものと、それぞれ半分ずつ配置されている印象を受けた次第。

個人的な好みとしてはやはりアーティスティック風な作風や歌唱なのだけれども、ベスト盤がそちらの方向に大きく振れていたことを考えると、このアルバムでの模索もその6年後にはある程度の結論が出たということになるのでしょう。

Various BLUE

Sugarless Ⅲ / スガシカオ (2021 FLAC)

スガシカオの『Sugarless』シリーズは、スガシカオ作品群の中でもどこかよそ行き顔の体をしていて、個人的にはそれほど思い入れのないものだったのだけれども、前作からスパンの空いた今にこの最新の『Sugarless』を聴くと、自分もスガシカオも憑き物が落ちたかのような姿勢で歌い、聴くことが出来ていると実感した次第。

一番語りたいのは「Real Face」だな。

この曲に関してはオリジナルのKAT-TUNヴァージョンに対する思い入れや、この曲にまつわる積年の怨み辛みそねみのようなものが、それはもう紐解くのもイヤになるほどに積み重なり渦巻いているのだけれども、ここに収録されたヴァージョンで全て昇華されたような気分に。

松本孝弘による純度の高いロックアレンジになることによって、スガシカオも普段はなかなか見せないロックな表情で歌い上げていることに痛快さを覚えたのが、その要因かと。

そうなんだよね。本来はそう言った痛快な曲であるはずなのに、たまたま自分史上最も底を打っている時期に聴き込んでしまったがために、曲に罪はないはずなのに、そこにある沈殿物に足を絡め取られ、冷静に聴くことが出来なくなっていたのであります。

「Real Face」のしがらみ、ここに来てようやく天に昇ったか。

Sugarless III