音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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ブルックナー:交響曲第4番 / ギュンター・ヴァント, ケルン放送交響楽団 (1978/2010 44.1/16)

ブルックナーをスピーカーで聴くのは久しぶりのような気がする。

お気に入りのネルソンスではなく、自分にとってのブルックナー入門だったヴァントとケルン放送交響楽団のそれで。

演奏に引き込まれる。

パリッとたくましい金管、ふくよかかつ柔和な木管、歯切れよくそれでいて滑らかな響きを持ったストリングス。オケとしては決して一流どころとは言えないかもしれないが、演奏が聴き手に響けばそれが全てではないかと。

この音源が録音された時期から既に45年が経過し、その間に恐らくブルックナーの解釈もどんどんと進んで行ったのだろう。ここでのブルックナーと例えば最新式のネルソンスのそれとでは、演奏の力量も指揮者による解釈も異なっていることが聴いて取れる。録音技術もまた然り。

立体的な緻密さを楽しむのであれば後者。しかし最新型が全て正しいとは言えないのがクラシック音楽のみならずあまねく音楽の常。それらを比較し聴けるこの贅沢さを享受できることは幸せの極みではないかと。

このようにブルックナーを聴いていると、自分の中にある音楽に対する姿勢を改めて再認識するに至ることが多い。現時点で自分にとってのブルックナーは、音楽そのものを均し、考えるための存在なのかもしれない。

Bruckner: Symphonies No.1 - 9

立ち止まり、振り返り、整理し、先へ向かう

先週の急性胃腸炎の影響なのか、仕事があまりにもアレだったせいなのか、とにかく今週は疲れ果てておりました。

昨日に至ってはブログを更新する気力すら久しぶりになくしておりましたね。終業後はとにかく何もしたくないという状態で。

今日は週終わりということもあってか、軽快にこのような音源をボリュームを上げ気味にして聴いております。

オーディオシステムを大幅に見直し、シンプルの極みのような構成にしたことから、出音もまたシンプルに格好よい、自分が惚れ直す音になりましたね。萌音さんの声も元気にスピーカーから飛び出してきております。ボーカル物はボーカルがしっかりと力を持って耳に届かないと意味がないわけで。それでいながらも演奏も楽しめる環境。

オーディオに憧れた小学生時分から今に至り、40代はどっぷりとその世界に浸かることが出来ました。自分の中で行き着くところまで行き着いた感があるので、ここで少し落ち着きましょうといった状態にあります。

オーディオに注力することから少し離れ、別ベクトルに自分を楽しむ環境作りへと専念しようかと。その布石はもう打ってあります。

ともあれ、音楽を聴くと言う行為だけは絶対に整理できない自分。今年はまた少し外に目を向けて、生の演奏、歌を楽しむことに力を注ごうと考えております。現時点で既に3本のライヴを見に行くことが決まっているのでね。チケットなら押さえているのです。

音楽を十分に楽しみつつ、40代を終え、50代を迎えるように仕向けましょう。

note (通常盤)

ROUTE 20 HIT THE ROAD / EGO-WRAPPIN' (2016 44.1/16)

orange pekoeからの連想ゲームでこの音源を。こちらは手元にありながらも、なかなか日の目を見ることのなかったアルバム。

orange pekoeとは時代的に陰と陽の関係にあると勝手に解釈しておりました。これもやはりリアルタイムではそれほど響いては来なかった音源であります。今になって聴いてみると、いやはや凄まじいボーカルワーク。迫真であります。

今日はこれらの音源に助けられて、どうにかこうにか週終わりの作業を乗り切ることが出来ましたよ。本当になかなかに相当な一週間でありました。

さて、ノンビリしようかしらね。

ROUTE 20 HIT THE ROAD

10th Anniversary Best Album SUN&MOON / orange pekoe (2008 Spotify)

昨日今日と仕事中のBGMにはSpotifyの邦物ジャズ系プレイリストを聴いておりました。発見が結構多く、仕事もはかどりましたね。

今日はそのプレイリストの中から、耳にとまった作品を掘り下げておりました。一つはこのorange pekoe。過去に1枚だけ音源が手元にありました。当時はあまりピンと来なかったのですが、今では見事にジャストミート。ど真ん中に来ましたね。

単にオシャレなだけではなく、音楽としても聴いていて楽しくなれる。気分が高揚する系の軽快なボーカル作品ではないかと。

音源はもう散逸してしまいましたが、またタイミングがあれば手元に引き寄せておきたい音源であります。

10th Anniversary Best Album SUN&MOON

JIMSAKU BEYOND / JIMSAKU (2021 96/24)

温泉のためだけに旅行に出るのも悪くはないけれども、近場の銭湯でも十分に身体は暖まるし、心も暖まるし、500円で味わえる至福の贅沢ですよ。

おかげさまで久しぶりに実感出来るほどの身体の暖かさ。これを幸せと言わずしてなんと言う。

幸せ。

と言うことで、銭湯からの帰り道で頭の中に降りてきたのが、このアルバムに収録されている曲でありました。帰宅し次第流してビールと食事。

こんな日くらいビールを飲んでもよいのですよ。ただし一本だけにしておきます。

JIMSAKU BEYOND(通常盤)