真夏に気の抜けてしまったコーラを飲んでしまったような虚無感。しかしそれも悪くないなとコップの表面に結露した水滴をなぞっては微笑むようなワンシーン。いうなれば泡沫。
若々しい青春を歌っていたバンドが、突然化けてしまった感がある。とらえどころがあるようでないようででもあるような、何かがすり抜けてしまうようなこの感覚を言葉に表わすのは難しい。単純に傑作と呼ぶほどの作品ではないけれども、何か心に引っかかってしまうような刺を持っている。2作目にしてヒットチャートと真逆の方向を向いてしまっているけれども、それを大切にしてくれるレコード会社であることを祈りたい。もう1作くらいは様子見をしてみたいから。