音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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HURT / Syrup 16g (2014)

これまで何度か挑戦して、結局受け入れられなかったSyrup 16gが、この新譜に限ってはすんなりと耳に入ってくる。

何よりもギターのストロークの音がかっこいいし、リズム隊もしっかりしている。フィジカルな強さがバンドの音楽として明確に現れていて、そこに少しだけ絶望的な、そしてどこか希望を持たせる一面もある歌詞が乗ることで、このバンドの独自性とやらがうまく構築されているような印象。ちょっと前なら厨二病と言われそうな歌詞でも、歌っている本人のボーカルに芯があるので、変に演奏から浮いてしまうことなく、パッケージとしてのSyrup 16gが出来上がっている感が強く伝わってくる。

もしかしたら、10数年を重ねてようやく自分もこのバンドの音楽を受け入れられるようになったか。怖いので過去の作品をまた振り返ることはしないけれども。