音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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VOCALIST4 / 徳永英明 (2010)

「就寝用音楽を昼間に聴いたら、クオリティの高さに驚いたよ、今さら」シリーズ最終弾。「5」は少々特殊なコンパイルなので、実質これでコンプリート。約1週間で全部揃えてしまいました。歌謡曲と現代曲、そしてフォークのごった煮具合が一番美味しいのがこの「4」だと思っております。

シリーズの数を重ねるごとに、そのごった煮具合が明確になってきて「徳永英明が歌おうと思った歌ならば歌う」という姿勢が聴き手にも新鮮さを与えてきたのではないかと。徳永英明は自ら「奉納」と言っているけれども、それは聴き手である自分にとっては「挑戦」といつも捉えていたので、妥協は一切なかったことが改めて全作聴き返してみると明白になっているなぁ、と再確認した次第。

これだけ妥協のないカバーシリーズを作り上げたということは、今後、カバーに挑戦するアーティストに対しては大きなプレッシャーにもなり得る結果を作ってしまったのではないか。ま、猫も杓子もカバーという時期があったり、趣旨の見えないカバーが作られたりする中で、外れのないカバーを聴きたいなら、「徳永英明の『VOCALISTシリーズ』だよ」と、これから10年間は言い続けられるのではないかと。10年後、新しい楽曲が溜まった時に、また同じシリーズに手を出している可能性もなきにしもあらずではあるけれども。早速来春に「6」を出すくらいだからね。

商売上手とクオリティの高さが重なることは、決して悪いことではないのだと思うのです。