吉村秀樹のギターがないのは当然としても、ボーカルがないというのは恐ろしいほどの喪失感を引きずり出す。音はあの曲の音を出しているのだけれども、声がそこにはないという事実。これはとても悲しい。
でもミュージシャンの素晴らしいところは、亡くなったとしてもいつでもそこにいるかのようにあることだよね。ブッチャーズトリビュートでもそうだけれども、聴いているうちに、あぁ、吉村秀樹は生きているなぁ、という気になってくるから不思議で素敵だ。新しいバックバンドを引き連れて、空中でトランポリンにでも乗って歌を歌っているかのよう。