音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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WAVE / Antonio Carlos Jobin (1967/2014)

どこかでレビューでも読んだのか、ずっと存在が気になっていてもう数年Amazonのウィッシュリストの中でくすぶっていた1枚。ワールドカップ記念ということで、ブラジル物の作品が1,080円で発売されていたのを知って、先日のジャズ大人買いのポイントを使い、300円程度で新品を購入。

あらら。これ、素敵じゃない。ボッサのリズムとジャズのセンスとストリングスとホーンセクションのアレンジ、それらの全てが絡み合って、非常にリッチな音空間を作り上げている。通常、この手の音楽を作ると単なる環境音楽に陥りがちなのが最近の定番の傾向なのだけれども、1967年というジャズまだ真っ盛りの頃にブラジルで作られた音楽だからか、音楽が体温を持って耳に入ってくる。しっかりと音楽しているということだ。

情熱的と言うほどまでは突き進まず、退屈の手前ギリギリのところで踏みとどまって、優しいジャズボッサを届けてくれる。ギター、ピアノ、そしてハープシーコードまでもを使って、究極の「地球音楽」を作り上げているように感じられる。多幸感あふれる素敵な30分。

いつまでもウィッシュリストに放り込んだままでごめんね。