華原朋美のカバー集第2弾。華麗にスルーするつもりが、手にとって曲目を見たら、怖いもの聴きたさでついレジまで持っていってしまった。だって、朋ちゃんが「ROSIER」だよ…。戦々恐々としながら聴いたそれは…。
やっぱりダメだ、この人。音符をなぞることは出来るようになったけれども、それ以上のサムシングが何もない。本当にカラオケレベル。アレンジも含めて、これは共犯なのではないだろうか。
よほどTKと組んで、熱愛の挙げ句浮かれて死ぬ気で歌っていた時の方がスリリングでイカしてた。華原朋美は普通じゃいかんですよ、普通じゃ。
「いい日旅立ち」なんかは何かが崩壊してしまっている。僕はもう見てはいけないものを見てしまっているような気がする。いや、最初からそれが目的なのだから、目的は果たされたとして喜ぶべきなのだ。
華原朋美は実はジャイアンであった。
そして「見上げてごらん夜の星を」。スタンダードナンバーを歌わせれば歌わせるほど、華原朋美はジャイアンになっていく。そう、ジャイアンは実在したんだ。音痴なのがジャイアンなのではなく、楽曲を崩壊させる素敵なギフトを持っていることこそがジャイアンである鍵だったのだ。
うん。分かった。今分かったよ。この人は根本的に歌手には向いていないのだ!これ以上歌わせると、死屍累々の音知らずな耳が出来上がってしまう。音はなぞれているのに、歌知らずとはこれ如何に!