で、『交響戦艦ショスタコーヴィチ』の出来があまりにも素晴らしかったので、ダークヒーロー風と書いてある本作も面白いことになっているのではないかと期待して配信購入。
出だしは確かに悪そうなイメージがプンプン漂っていて「おお、ダークヒーローチックだ」と思いながら聴いていたのだが、中盤になるにつれ「あれ?なんか短調の曲をそのまま収めているだけじゃないのか、これ?」と思うようになってしまった。人間の耳の慣れは恐ろしい。それでも聴いたことのない曲が並ぶ感覚は悪くないのだけれども。そして最後の最後、フィンジ「前奏曲」が「なんか葬送曲といった感覚だなぁ」と思って聴いていたら、そのままアルバムが終わるというニクい構成。ダークヒーローは死んでしまったのね。
ということで、これはこれでそこそこ楽しめる。クラシックオムニバスのBGMとしては、統一感もあって、意外と使えるのではないだろうか。