音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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バッハ:チェロとチェンバロのためのソナタ全集 / シュタルケル&ルージイッチコバ (2004)

シュタルケルのチェロが非常に自分の耳との相性がよかったことと、レオンハルトのチェンバロが面白かったことを受けて、たまたまAmazonでこのような代物を見つけてしまったので、ポイントを使って500円ほどで接収。

チェロとチェンバロの食べ合わせはこれ如何に?と戦々恐々、半ばワクワクしながら再生してみたが、これがまた深い。非常に深い。全体的に短尺な作りなのだけれども、老成した者が、それぞれの人生を語らうかのように次々と回想のシーンが現われ、思い出話に花が咲く、といったようなシチュエーションが、ごくごく自然に頭の中に浮かんできた。

そう。楽器同士の「語らい」ですよ。押し引きも駆け引きもなく、そこに音楽があるからそれを一緒に奏でましょうという、壮年男女の愉快な語らい。確かに地味な音楽ではあるけれども、表情は豊か。これはいい掘り出し物を発掘した。これは結構な愛聴盤になるぞ。