音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

Royal Straight Flush 1971-1979 / 沢田研二 (2015 CD-DA)

朝から沢田研二。

2015年リマスタのベスト盤をTSUTAYAで見つけてしまったので。初期の全く知らない曲でも、アレンジが当時の生音中心のサウンドなので聴いていて気持ち良い。いわゆる「洗練された歌謡曲」のサウンドですな。

そしてそのマナーは「勝手にしやがれ」まで続くのだけれども、この曲のイントロでピアノが鳴った瞬間に「ここからがジュリーショーの始まりだ!」と思わせるロック路線に切り替わるあたりが非常に痛快。そう考えると大野克夫楽曲がティピカルなジュリーの印象を植え付けたとも言えるのだな。もちろん阿久悠の歌詞もハードボイルドでイカしておりますが。今だったら「酷い男尊女卑だ!」と言われかねない曲もあるけれども。それが「曲は時代を映す鏡」と言われる所以ではないのかななどと思ったり。

で、ジュリーのショーが幕を開けるからこそバラード曲が映えること映えること。これは意外な発見だった。単体で聴くと若干ダレて聞こえてくるジュリーのバラードだけれども、シングルの流れの中で聴くとえらく意味のあるリリースだったことがよく分かる。

それにしても「カサブランカ・ダンディ」は燃えるね。阿久悠の歌詞、大野克夫のイカしたロックのアレンジ、そして沢田研二が持っていたちょっと妖艶な男性の魅力のハードボイルドさが噛み合った傑作の1つだと思うのだ。

ということで70年代のジュリーのシングル曲には基本的にハズレはなかったわけだ。こりゃ凄いことだ。