音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

当コンテンツではアフィリエイト広告を利用しています

ZARD Forever Best~25th Anniversary~ / ZARD (2016 Blu-spec CD2)

物欲に負けて買ってしまった4枚組アルティメットなベスト盤。1枚1,000円を切ると言うことを考えたらつい…。

と言うことで、以前『ZARDマラソン』をしたこともある身としては、4枚のベスト盤を一気に聴くのはチョロいね、などと思っていたが、これがなかなか聴き応えのある内容。のどごしは非常にスッキリと聴けるのだけれども、聴き終えると「ああ、腹八分目を超えた」と思えてしまうボリューム。もしかしたらそれがある意味作戦としては正しいのかもしれない。ZARDの雑味を抜き取って、美味しいところ取りした結果がこの4枚です、と言われればなるほど納得だなぁと思えてしまうので。

聴いた実感としては、やっぱりZARDの基本は透明感なのだなと。力みもない棘もない。確かに失恋ソングだって数多くあるが、それも湿っていない。下手をすると聴き終えた後に何も残らないという結果に陥る可能性だってあるのに、そうはさせていなかったところが坂井泉水のボーカルの魅力だったのではないかと思い始めた。

アイコンとしてのボーカルはしっかりと機能しているから、アレンジが金太郎飴に近くとも通して聴いての飽きが来ないのだよね。「次はどんな曲が来るかな?」と構えて聴くと、意外と力の抜けた楽曲がやってきたり、不意にロックなナンバーが流れてきたりと、金太郎飴なら金太郎飴なりのバリエーションで楽曲がたたみかけられるから、次から次へと聴けてしまうわけであって。初めて聴く楽曲であっても、感覚的に他の曲からの流れを全く途切れさせない印象で「あ、これがZARDなりのマンネリ感か」と実感させらた次第。

まぁ、この歳になってZARDを聴くようになるとは思ってもみなかったけれども、音楽はあくまでも巡り合わせの問題ですから。そういうこともありましょう。総じて、いい買い物でした。今後もちょくちょく聴けると思える内容でよかった。