選曲があまりにもベタ過ぎる=オッサンホイホイドスライクだったので「これは聴かなきゃ嘘でしょう」と言う理由だけで手にしたアルバム。
1曲目の「Ride on Time」でコブシをコロッと回された瞬間に「これはヤバいものに手を出してしまった」と一瞬後悔しかけたが、その後は意外と表現力あるボーカルで楽曲をじっくりと聴かせてくれた。アレンジも安上がりに済ませることなく、十分に考えて作ったことがよく分かる流れに。オリジナルに比較的忠実なものから、その曲を象徴するエッセンスを抜き出して換骨奪胎したものまで、比較的幅広く。
May J.とういボーカリストがどのようなものなのか全く予備知識がなかったのだけれども(「アナ雪」の人だと言うことくらいは知っていたが)、「へぇ、お姉さん、案外とお歌が上手いのね」と言ったところでしょうかね。「春よ、来い」辺りで少々感情移入が大げさかな?と思わせる瞬間もないわけではないけれども、比較的あっさりとした声質なので飽きずに最後まで聴かせてくれた。
カバーアルバムとしては、まぁ、中庸でしょう。「カバーアルバム入門編」的存在かな。今さら感は相当に溢れてますが。アラフォーからアラフィフ世代で、カバーアルバムに初めて手を出す人には向いている1枚。カバーアルバムを追究している人にとっては、まぁ、CDラックの中にいつかは埋もれてしまうアルバム。
うーん。褒めてるのか貶しているのか。僕はいいと思いますけどね、このアルバム。