なんとなくで思い出してみると、ブラームスの3番ってあまり聴いたことがなかったな、と。
カラヤンをも苦しめた難曲、とかどこかで読んだような気がするのだけれども、そうとは思わせないなかなかにエレガントな楽曲。そしてそれを演奏するカンマーフィルの音色も、これまでの傾向とちょっと変わってきたのかな?と言う気もしないでもない。
ベートーヴェン全集の頃はもう少し筋肉質側にグラフが寄るような印象があったのだけれども、このブラームスではふくよかさ側にプロットされるような印象を受ける。録音場所が変わったことも影響しているのかもしれないけれども、どこか母性的な優しさが表現されるようになってきたような気がするのだよね。
楽曲としてその機動力の高さが求められるものではないことも、そう感じさせる一因なのかも。