音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

ブルックナー:交響曲第4番 / カラヤン, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (1970/2016 CD-DA)

やっとこのボックスセットに着手するときが来た。買って開封したまま放置されていたのでありますよ。101枚もあると恐らく聴かずに終わるディスクもあるのだろうけれども、まぁ、買った物は仕方がない。聴けるときに聴いてあげないと。

と言うことで、手始めにブルックナーのこれを。1970年録音とのことだけれども、しっかりとしたリマスタが施されているようで、演奏の生々しさは十分。

ちょっと前に自分の中で「カラヤンショック」のようなものがあり、「カラヤンって、やっぱり凄いんだなぁ」などと今さらながら感銘を受けたわけだけれども、その印象はここでも変わらず。ベルリン・フィルと言うことは、それだけの大所帯なのだろうけれども(ま、音も厚いしね)、それを「自由な支配下」に置いているあたりが、もう尋常じゃないです。初心者の自分にでも、そのコントロール力は聴いて取れる。

コントロールと言っても、聴いていてなにか窮屈な横暴感と言ったものは全く感じられず、オケが音を謳歌しているように聞こえてくるので「自由な支配下」との表現を使ったのだよね。

そしてブルックナー。クラシックの先達でもある友人が「ブルックナーは古い演奏の方がいいかもしれない」的な事をぼそっと呟いていたことがあり、「はて?そんなものなのかしら?」などと疑問に思っていたのだけれども、先んじて入手していたセルとクリーヴランド管のブルックナーを聴いたことで「あ、そう言うことね」と得心した経験もあり、このカラヤンのブルックナーもまた「ああ、そう言うことなんだな」と納得しながら聴いたわけであります。

思うに、ブルックナーの演奏は今風ではない方が「決まる」んでしょうね。時間的に少し熟成されたような演奏の方が、味わい深さがあるといいますか。微妙に神妙かつ翳りのある演奏の方がブルックナーは活きる、とでも言いましょうか。

その点においても、このカラヤンとベルリン・フィルとのブルックナーは、いい具合に熟成されているように聞こえるので、まぁ、リッチテイストこの上ないのであります。ほのかに漂うヴィンテージ感とでも表現すればよいかな。

いや、もっとシンプルに書こう。

「このブルックナー、とにかくカッコいい。」

以上であります。