この整然としたハチャメチャ感。これぞプロコフィエフのピアノ協奏曲第5番。それをリヒテルが弾くわけですよ。もうね、何も言えません。まるで火花が飛び散るかの如く。
なんだろうな。指がね、何本あるんだろう、この人。12本くらいあるかな。
そしてそのタッチの豊かさはどんなに細かなベロシティが設定出来たとしても、絶対に再現出来ない音なんだよね。それこそが人間が演奏する意味であって、その意味を超えたところにこのリヒテルというピアニストは存在していたのではないかと。
いや、一流のピアニストの演奏は得てしてそう言うものなのだけれども、それにしたって、やっぱり別格は存在するのですよ。
はぁ、今晩はどのタイミングで寝ればいいんだろう。ちょっともっともっと聴きたいよ、これ。