西洋画と水墨画のハイブリッドのような世界。
以前から思っていることではあるけれども、ブルックナーはメロディを楽しむための音楽ではなく、オーケストラの流れや響きを楽しむための音楽だと思いながら聴いている。
正直聴いていてポカンと暇になることもあるのだけれども、その隙間が、先に述べた水墨画の要素なのだよね。「間」の音楽とでもいいましょうか。
でもって、最後の最後で交響曲ならではのカタルシスを得て、全てに対して満足して終わるという流れ。クラシックは本当に聴けば聴くほど奥が深くて、正直なところまいりますな。聴き終えた後に「さて、自分はここで何を得たのだろうか」などと考えてしまうあたり、まだクラシックに対して無の領域には達していないということで。
そんなもの、たったの二、三年で到達出来る域ではないことは百も承知ではありますが。難しいなぁ。