なんとなくね。シベリウス:交響曲第7番を聴き比べたくなったのです。手持ちの中から3つの演奏をチョイスしての聴き比べ。
1.ベルグルンド指揮 ヨーロッパ室内管弦楽団 (1996)
全編を通して静謐。深々と音が進んでいく。これがベルグルンドが最後に決断した音であると考えると、シベリウスの何たるか、その基本と中庸がここにあるように思われた。
2.ヴァンスカ指揮 ミネソタ管弦楽団 (2016)
個人的には最も北欧のイメージを感じさせた演奏。内なる物を秘めて演奏に臨んでいるイメージ。冷寒な印象を最も強く与えてくれた。
3.ヤルヴィ指揮 パリ管弦楽団 (2014)
とにかく立体的。静謐とは距離を置いて、楽曲としてのエッジを極限まで彫り進めた結果の音。誤解を恐れずに言えば、最もシベリウスらしくないシベリウス。聴きやすさでは群を抜いている。
ある程度想像はしていたけれども、ここまで大きく差がつくとは思わなかった。もちろんの事ながら、どの演奏も甲乙つけ難く。言い換えると、どの演奏を聴いたとしても、それぞれのシベリウス観を楽しむことが出来ると言うことであり。
ゴールデンウィークだからこそできる企画としては面白かったのであります。