音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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ブルックナー:交響曲第8番 / ヴァント, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (2001/2019 SACD)

超大作、ブルックナーの8番を。一楽章ごとにじっくりと腰を据えて聴く。

確かに明確なメロディはない。果てなく広い湖の淵に立ち、風がいたずらする波を眺めているかのような感覚。

それは場面転換と楽器の構成で作り上げられる幻想のようなものであり、それでいて楽曲の本質でもあるかのように思えてくるから不思議なもので。

心と時間に余裕を持てているからこそ堪能できるブルックナー。綴られる詩はページをめくれどもめくれども終わりを感じさせない。