中島みゆき3rd。
切ない。切なさがあふれている。恨み節も入り始めた。
曲としてのストーリーも明確になりつつあり、曲が終わるのがもったいないと思わせる楽曲が次から次へと。
これを1977年時点での中島みゆきが書いたのか。酸いも甘いもかみ分けた40代の女性が、過去を振り返りながら書いたような歌詞が並んでいるではないか。
そこだな。中島みゆきは暗いという印象を植え付けたのは、この時代にこれらの楽曲に触れた聴き手が、自分の心をえぐられていることに目を背けた結果の身勝手なスティグマであったのではないかと。
自分がこの歳になってみて初めてこの時代の中島みゆき作品を聴くことで強く感じられるのは、その心の中にあるかつて見てきた光景が次から次へと提示されることへの驚きに他ならない。