第1番の頭2分を聴いただけで「あ、これは失敗だ…」と大後悔したのも束の間、その後、いきなりオーケストラの表情が変わり、トルクある推進力の上に軽妙なスピード感が乗り、自分にとって大当たりなシューマンに化けました。
何度かここに書いているように、「重い」シューマンは苦手なのです。自分にとってのシューマンは軽妙さがなくてはいけません。
その点において、このMTTとサンフランシスコ響によるシューマンは、ある種ハイブリッドな存在であるようにも思えます。
時折重さに繋がる影が見え隠れしながらも、全体像としてはカラッとしているシューマン。表情の変化の付け方に旨味があるとでも言えましょうか。自分が好んで聴いてきたタイプのシューマンにはなかった、やはりハイブリッドな表情を持ったシューマンなのですね。
これは相当気に入りましたよ。残り3曲も近日中に聴き…ます(予定)。