なんとなく、そんな予感がしたので再生してみたのです。この、今までずっといい印象を持っていなかったコリン・デイヴィスの2000年代のシベリウスを。
もしかすると、今なら聴けるのではないかとね。
で、試金石の第1番を聴いてみましたよ。清冽なシベリウスですよ。過度な装飾もなく、それは素朴とも言えるのかもしれないけれども、上澄みをすくい取ったかのようなシベリウスでしたよ。
今まではシベリウスへの理解が上辺だけだったことがよく分かりました。いや、理解と言うほどのものでもないか。音楽としてのシベリウスを聴く姿勢が出来上がっていなかったことが露呈しましましたね。
これは、今後のシベリウス体験が大きく変わってくる契機になったかもしれません。とにかく極上のリラックス状態に持っていかれました。
ああ、音源は本当に時間を上乗せした巡り逢わせ。それによって印象が左右されてしまうものなのだな。