ロリン・マゼール『Great Recordings』(30CDs)より。
パキッとした見通しのよい明晰な演奏。マゼールによるシベリウスの、その音楽としての存在も上質なものではないかと。
これを聴きながら考えていた。
音楽性の真髄、例えば作曲家が求めたであろう精神性などと言うものは、聴き手である自らの中にある妥当な部分、そこに該当するであろう心の中のサムシングとの折り合いの中で見出し、また自らに首肯するものであろうと。
その上で言葉として語られて、初めて、自分と音楽との関係性が成立したと言えるのではないかと。
つらつらと。