音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

フランツ・シュミット:交響曲第4番 / パーヴォ・ヤルヴィ, フランクフルト放送交響楽団 (2018/2020 CD-DA)

丸みを帯びたシュミットのスコアリングと、パーヴォ・ヤルヴィ率いるフランクフルト放送管弦楽団による柔らかな音作りとの融和が、曲が持つ滑らかさを際立たせている。

まるで連綿と紡がれてきたクラシック音楽と言う、穏やかなる歴史の集大成であるかのような。

無論、微細に見るならば穏やかの一言では済まされない数多くのドラマがそこには存在しているのだが、20世紀に標されたこの楽曲は、そのドラマでさえも懐広く包み込むような優しさを持っている。

それは、たたえられた湖水の上を、波を立てずに滑り行く風であるかのごとく。