地に降り立ち地を歌いながらも天を請う。
遊佐未森4th。
「夏草の線路」が入っていたのはこのアルバムだったのかと、今になって初めて知った。この曲だけはリアルタイムで好きだったのであります。
あのインパクトの強い曲をアルバムの中でどのように並べるのかと思いながら聴けば、最初の一文に集約されるのだよね。それはどこか西欧のトラディショナルを思い起こさせるメロディやアレンジによるものなのかもしれない。
歌のベクトルは地表に沿って向かい、心のベクトルは天に向かって昇り行くかのごとく。
そう考えてみるとこの時期の遊佐未森は「融合」であるのだろうな。先に「クロスオーバー」という単語を用いて書き込んだのだけれども、その延長線上や包含の中に融合があるかのように。
融合であるからこそ、聴き手にとってはそこに様々な紋様を見出して、自らが思うままに解釈することが出来るのだろうとも。
昨晩から今朝にかけて、非常に興味深く聴くことが出来ましたよ。遊佐未森、これほどまでに自分の想像力をかき立てる存在だったとはね。
またそのうちに1stから聴いてみます。ふわりと心を天に解き放たれた、そのイメージを固めるためにも。