土曜未明の欧陽菲菲。
「ラヴ・イズ・オーヴァー」のそれではなく、70年代歌謡曲シンガーとしてのそれ。
70年代歌謡に多く見られる、ロックの手法を取り入れたアレンジが、欧陽菲菲ならではの伸びやかでパンチの効いたボーカルにマッチして最高にグルーヴィ。
小西康陽が90年代に擬似的に作り出したグルーヴのルーツの一端はここにあるのではと思わせるほどの、新鮮なビートのうごめき。それもこのボーカルあってのこと。
そのように捉えると、渋谷系の原点の一つに欧陽菲菲があるのだなと見なすことも出来てなかなかに面白い。
音楽をただ右から左に流して聴くのではなく、よしなしごとを絡めながら聴くと俄然面白くなってくる。
それが自分にとっての音楽への接し方であります。