音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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2011-10-01から1日間の記事一覧

夜の光 / 坂木司 (2011)

青春における成長譚といつもの坂木節とも言えるライトミステリーのほっこり感が読了時に残る連作短編集。決して速いペースで書く人ではないし、中身も濃厚というわけでもないのだけれども、それが許される緩さが坂木作品の肝なんだろう。できれば登場人物の…

ダブル・ファンタジー / 村山由佳 (2011 文庫)

村山由佳の性愛物と聞いて『BAD KIDS』での瑞々しさとしなやかさとを兼ね備えた青春ドラマを期待してしまったのだが、こちらは中年女性の飽くなき性欲に対する思いを書き掘り下げた作品になっており、その点で若干のげんなり度が発生してしまった。読後のカ…

Hummingbird in Forest of Space / 吉井和哉 (2007)

吉井ソロの中ではこのアルバムが一番大好きだ。そこまでどんな混沌があろうが、ラストの「雨雲」が全てを洗い流してしまう。言い換えると「雨雲」ただ一曲のためにアルバムが構成されているということになる。

TWENITY 1997-1999 / L'Arc〜en〜Ciel (2011)

疾走期のラルク。妙にkenのギターがかっこよく響く。

ORANGE / Fishmans (1994)

「まるで泳げない魚」になる直前のFishmans。ディスコグラフィ上の意味合いで、この時期のFishmansはとても危うい。次につながるヒントを散りばめながらも、根はポップ。この人格が破綻する直前の爆発力がみなぎっている。

#AAABEST / AAA (2011)

石の上にも三年を地でいく「なんでもできるよアーティスト」のベスト盤。デビュー曲でのちょっとハードコアな印象が強かったから、ここ数年の歴史をまとめたこのディスクを聴くと何とも言えないやるせなさに襲われる。なんて没個性的な。メロディもエッジが…