自分と趣味が同じという理由をもとに付き合い出す男女関係ももちろん理解はするのだけれども、実際に必要とされるのは趣味が同じということではなく、自分の趣味を常に問題視することなくスルーしてくれる存在ということだろうと思う、少女マンガに泣く地方中枢都市在住SサイズなのにMサイズしかないのを我慢するワンランク上もといワンサイズ上を余儀なくされる三十代初心者独身男性のお盆休みの夜。
真面目な話、自分の場合においては、趣味が同じという付き合い方は想像するだけでも疲れるし、趣味は恒常的に続くものではないと理解しているので。僕は今、たまたまこういうシチュエーションにあるからこそアレを読んで後半に行けば行くほど、臭いセリフ、モノローグの一つ一つにグラグラ来るのだ。たまたまというものは恒常ではないので。
という、いちいち説明しなくても当り前なことをいちいち説明しなくてもいい、地方中枢都市在住SサイズなのにMサイズしかないのを我慢するワンランク上もといワンサイズ上を余儀なくされる四十代初心者独身男性くらいには成長できるように、日々、切磋琢磨をしたいと思う。白髪も出てきたしさ。
