音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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ゴールデン☆ベスト / 柏原芳恵 (2003)

ということで、昼休みに自転車を出して図書館まで。目当てだったkinki kidsの『a album』は貸し出し中。テレサ・テンのベストにするか柏原芳恵のベストにするか、悩みに悩んで柏原。「カムフラージュ」をどうしても聴きたくなって。テレサ・テンの主要なヒット曲は、歌年鑑でほとんどカバーし切れてるんだよね。

ということで、これまた久しぶりに冴える月を追いながら、自転車をこぎつつ柏原芳恵熱唱。

帰宅後にじっくりと聴いてみるのだが…船山サウンド全盛期の頃の印象が強いですな。改めて「ト・レ・モ・ロ」を聴き直してみて、すぐに確信してライナーを確認。で、思わずガッツポーズしちゃうとかね。まんま C-C-B じゃないかよ、とか。小学生時分では見抜けなかったのか…ダメじゃん、俺。

「春なのに」 は圧倒的に柏原芳恵バージョン (ボーカルのそこはかとない不安定さが、この曲を名曲に仕立て上げたのだと思う。この歌詞を大人の完成度で歌われても、何かが違う) 。でも 「最愛」 はアレンジとミックスの酷さから中島みゆきバージョンに軍配が上がるか。 「最愛」 はもっともっと名曲だと思っていたのだけれども、アレンジにメロディが殺されていた。気づかなかったなぁ…。

とりあえず、明るいアイドル路線が気持ち悪いくらいに似合わない歌手でした。そういうところが好きだったのかもしれない (好きだったのかよ) 。曲がね。ビジュアル的には全然でした。めちゃくちゃ明菜派だったのだけれども、明菜だってビジュアル的にそれほど魅かれていたのかと問われたら、腕組みしちゃうしなぁ。

で、この手のベスト盤にしては珍しく、後半に向かうに従って、聴きどころが増える。自分にとっての柏原芳恵全盛期までがうまくパッケージされているからなんだろうけれども。
それにしても、前半の模索っぷりがどうにもこうにも聴いていて辛い。艶やかさというか、無理矢理な色っぽさに訴えたのは正解だったのだな。そして工藤静香へと続く。