音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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東洋一 / 林田健司 (1997)

DATサルベージ作戦開始。marantzの業務用CDレコーダーを借りて、SCMSもPC用CD-Rメディアもなんのその。DATそのものがコンシューマー向けとしては完全に終わってしまった存在だし、磁気テープメディアということで諸々の不安も残るわけで。いかんせんビデオと同じ回転ヘッド式だし、下手するとLカセット並みの存在にもなりかねない。

おそらく150本ほどのDATが手元には残っていて、それぞれにアルバムが2枚ずつ収録されているわけだから、単純に考えても300作品の在庫を抱えている訳か。CD-Rメディアは等倍速対応でないといけないわけでそれなりにコストもかかるし、なによりも時間がかかりますな。相当に気の長い作戦になるか。

サルベージ後のDATは片っ端から売り飛ばしますよ。CD-Rメディアを買ったとしても、実はごくわずかながら収益が上がる。DATの中古テープは意外と高値で取引されるので。

で、林田先生のこの作品。林田ポップスが完全に煮詰まっていく様を見ているのは哀しいものがある。どの曲も十分にポップなんだけれども、邦楽になることも黒っぽくなることもできずに、自分の庭でうろちょろする羽目になってしまった哀しさか。「青春謳歌」なんて確かに林田ポップスの典型ではあるんだけれども、典型で終わっているということがアルバム全体を物語っているような気がする。