音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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メカクシティデイズ / じん (自然の敵P) (2012)

録画していたアニメ中のCMで「チルドレンレコード」のメロディがいきなり耳に飛び込んできて、ちょっとした衝撃を受ける。速攻でYouTubeを漁り、ひたすら繰り返し再生。ボカロ曲は基本的に苦手なのだけれども、生音を中心に構成されているトラックと、疾走感&マイナーチューンにやられてしまった。勢いでこのアルバムも借りてくる。

僕がボカロ物を苦手としていた理由は、歌詞が絶望的に聞き取りづらいから。その代わりに歌詞カードを一生懸命追いながら聴くことになるから、楽曲の世界観もいつの間にか植えつけられるという副次的なメリットも。このボカロPの歌詞観は物語テイストで、詞と言うよりはちょっとした散文詩を読まされている感覚に。物語のフラグメントというか。それはそれで悪くはないけれども、「若いよなぁ」という印象が先行する。

楽曲は結構粒ぞろい。下手なJ-POPを聴くよりは刺激があるとも言える。悪く言えば踊りすぎてつかみ所のないメロディ。でもそれもまたアクセントになっているのは否定できない。いわゆる「厨二病」のかたまりではあるけれども、その世界が好きな人にはたまらない音楽なんだろう。不思議な何かが心のどこかにひっかかる音楽。結構聴ける。