音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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そのさきへ / Wakana (2023 44.1/16)

もう「一人Kalafina」などと二度と口走りません。実に意欲的な作品。

武部聡志、鳥山雄司をメインアレンジャーに迎えて、瑞々しさ、しなやかさから躍動感まで、全体としてしっかりと一本の芯が通っている。

Kalafinaがクラシカルクロスオーバー的側面を持っていたのに対して、どうにもビジョンが見えなかった、どこか煮え切らないようにも感じていたのは事実だけれども、ここに来てWakanaがやろうとしているフィールドの音楽がストレートに提示、表現されたように感じるのです。色を持った透明感、とでも言いましょうか。薄く味のついた、よく冷えたミネラルウォーターを一口含んだ時のように、命を吹き返す感覚を味わえる。

それらがあって冒頭の一言へと繋がっているのですよね。

そのさきへ [通常盤] [CD]