通勤の往路に。
そのような体調でありながらも、心の中で泣きつつ最新号の山下達郎特集「BRUTUS」誌を読んでいたので、今朝の通勤はこれにしようと。
まぁ、朝のシャワーを浴びている最中に思い立ったのだけれどもね。
先週から再生回数を重ねているアルバム。宇多田ヒカルスタジオライヴアルバム。
オーディオ的には音の定位と音場感がとにかく素晴らしい。重ねられている楽器の数が少ないために見通しも良く、宇多田ヒカルのボーカルも一層のリアリティを持って迫ってくる、これは逸品と言っても良いほどのハイクオリティ。
イヤホンで聴いてもスピーカーで聴いても、それぞれの特徴の良いところを引き出してくれる音源でもある。
音楽的には、最新オリジナルアルバムにおいて極北にまで達した宇多田ヒカルが、ここではその極北感を保ったままで、さらに有機的な体温をレイヤーとして重ね合わせ、人間としての宇多田ヒカルがそこにいたことを思い出させてくれる雰囲気をまとっている。
表現者としての「クール・ビューティ」さに磨きがかかって、もう寄せ付けるものが何もない世界からさらに自分だけの階段を大きく駆け上がってしまったことを宣言しているかのよう。
様々な角度から見て、これは「極みの逸品」でありますよ。