音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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泣いてもいいんだよ / ももいろクローバーZ (2014)

あー、これはスルメ曲だ。最初は「中島みゆきワールドとももクロ世代とのギャップとの戦い」という違和感があったのだけれども、みゆき先生がヒロイックなメロディを書いてきたものだから、意外とももクロ独特の戦隊物風味にマッチしている。

そして何よりもアレンジャーとして瀬尾一三を持ってきたところに「完全なる中島みゆき印にももクロを乗せるとどうなるか」という実験もしている辺り、攻めの姿勢を全く緩めないももクロサイドの戦いが強くうかがえる。

これはももクロから中年世代に向けた応援ソングを作ってしまったな。中島みゆきなら50代くらいまでは訴えかけられるから、若者がカラオケで歌ったとしても同席した中年も「ほう、中島みゆきか」とそれだけで納得させられる強みがある。中島みゆきとくれば世代を超える接着剤のようなものだからな。

そして、カラオケトラックもこれまた聴き所満載でよろしい。さすがは瀬尾御大。ちょっとした古くさい懐かしさ(=中島みゆき印)を残しながら、歌を邪魔しないアレンジに仕上げている。決めどころもしっかり決めるし、これは歌物であることを意識して作り上げたな。無理にももクロの世界に持っていこうとしなかったあたりが大成功ではないかと。そもそもあのボーカルが乗ればどんな曲もももクロになってしまうのだから。

決定。これ、カラオケで絶対歌うわ。妹になんか歌わせないよ。