ジルデコさんは「吉田美和ソロからボーカルの灰汁を抜いて、ジャジーなドレッシングをふんだんに振りかけて、ご提供させて頂きました」的な味が物凄くするのだよな。もちろん味の好みは人それぞれだけれども、自分にとってはそういう味に感じられたということで。聞けば聞くほどに「ジャジーなドリカム、灰汁抜きで!」と注文すると、見事に換骨奪胎されたこれが出てくるような錯覚に陥る。
Orange PekoeとかEgo-Wrappin'の持つ深いお洒落感から、その上澄みを美味く掬い上げて、ジャズテイストのJ-POPに流し込んだらこのような音楽が出来ました、という解釈も可能かなぁ。今、頭フル回転でこのアルバムを解析しようと頑張っています。その結果がこの解釈です。ボールドゴシック体で「これだ!」と書けるアピールポイントにどこか欠けるような残念さが全体的に漂うのです。しかしこれらはあくまでも僕の趣味から生じる意見であります。ジルデコさんを好んで聴く方を否定するわけではありません。たまたま自分の趣味軸と微妙にずれてしまっただけで。
今、Walkmanからさようならさせたところだけど、その瞬間思った。
「これ、女性にならもっともっと気に入ってもらえるんじゃないかなぁ」と。それはドリカムが歩んできた道ではないかと、やはりそこに着地するんかい!と思いながら。