暇つぶしがてらAppleMusicのNewを眺めていたら、このアルバムが収録されているのを発見。CDを買おうかどうかとかなり迷っていた作品だったのだよね。もう20年も前のライブだし、音質やら何やらがイマイチなのでは?と思って購入を見送ることに決めた1枚。
で、せっかくAppleMusicにあるのだからと思い、ヘッドホンを装着して再生。Fishmansはヘッドホンで聴かないとね。
そして驚愕。なんだ、これ?これが20年前のライブの音質か?演奏力か?緊張感か?これは相当に音質調整を頑張ったと思っていい。現在のライブ音源と何の遜色もないクオリティの高さ。あまりにも演奏が生々しく、佐藤伸治はまだ存命なのではないかと思わせるほどのリアリティ。20年前のFishmansはこんなに完成度の高いライブを展開していたのか!と、とにかく驚くより他にないその内容。
僕がオリジナルのCDでほとんどピンと来なかった「LONG SEASON」に至っては、40分という尺を全く感じさせない曼荼羅の音絵巻であったことを、今になってようやく実感させられた次第。これはライブのためにあった楽曲なのではないか!とまで思ってしまうほど。
これはCDを買いなさいという天啓であることは間違いないと、発注。佐藤伸治がいたFishmansはもう止まってしまっているけれども、こういった音源がリリースされることによって、まだまだ自分の中で動き出す何かが生まれるのだと言うことを実感。Fishmansはついつい感傷とともにある存在として音源を聴いてしまうけれども、ここまでライヴな音源を聴かされると、感傷なんてことを言ってないで、そこに産み落とされた音楽は常に生きているのだと考えを改めなければならないとまで思ってしまったよ。
こんな音源を発掘し、そして高いクオリティでリリースしてくれたことに感謝。CDは明日届きます。恐らく、しばらくはヘビロテ決定でしょう。感傷ではなく彼はこの音の中で生きているという意識の下において。