音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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シューマン:交響曲第1番 / パーヴォ・ヤルヴィ, ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン (2010 SACD)

「そうだ、シューマン聴こう」と他のフルオケのものを聴き始めたのだけれども、どことなく軽快さに欠けるように思えたので、このディスクにチェンジ。

正解でした。

このシューマンの「春」の響きの軽妙さを、このコンビネーションが鮮やかに描き出していた。

今日はこれから雨に向かうそうなのだけれども、気分は努めて軽く行きましょう。この所精神的なアップダウンも大きいしね。

シベリウス:交響曲第7番 / ベルグルンド, ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団 (1984/2017 FLAC)

シベリウスのこの7番は他の交響曲と比較して、実に絵画的なものであると思いながら聴いていた。

これまで自分が好んで聴いている1番や5番は、その点において写実的に映像を切り取った作風に聴いて取れるのだよね。見たもののトリミングを行い、それを提示しているかのよう。

7番は絵に表わしている時点で人の手が加わっている。写真のようなものではなく、描くべき主体にフォーカスを当て、それを強調させるかのように色を淡塗りする作業が行われているように感じ取られる。

その淡さのグラデーションをどのように描くかが、指揮者による解釈の違いとして、また現われてくるのではないかと。