音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

当コンテンツではアフィリエイト広告を利用しています

Heaven Or Las Vegas / Cocteau Twins (1990/2007)

今日の朝一に。

もともとそこそこ気に入っていたサウンドだったのだけれども、ある日突然耳の中で化けて以降、どの曲もすんなりと耳に入ってくるようになった。雑味のない空間遊泳。織りなす音の美しさ。これは自分にとっての大切な1枚が出来上がってしまったな。

DOROTHY / 鬼束ちひろ (2009)

鬼束ちひろの女性の怨念的解釈を施した楽曲が並ぶ、ちょっと怖い1枚。それでも、最近はこの作品が一番好きなのだよな。デビュー当時ほどイノセントな声は出ていないけれども、その代わりに凄みが一気に表面に吹き出してきて、恐れをなしながら聴かなければならない作品。

どこか必ず「女性」の凄みを感じさせるアーティストが好きな身としては、鬼束ちひろは自分の中でトップクラスのシンガーであり続けている。今はちょっと寄り道をしているみたいだけれども、また「ザ・女」的なアルバムを作ってくれることを期待している次第。

ULTRA BLUE / 宇多田ヒカル (2006)

「ザ・女」シリーズつながりで。この人も女性の昏さを歌わせればピカイチなんだよな。ヒット曲がどうしても若い頃の曲に集中しているから、なかなかそうは思われていないのかもしれないけれども。この時期から突然女性になる、という印象。「Be My Last」「Passion」なんて、モロにそういう曲だよね。

SINGLES COLLECTION+4 / Field of View (1997)

CD-Rの整理をしていたらころんと転がり出てきたので試しにリッピング。読めた。ので再生。

いや、爽やかですな。毒気が全くない。ビーイング全盛期の中では比較的地味な存在ではあったけれども、なかなかいい曲を歌っているじゃないか、などと思ってみたり。

でもこのバンドは1stが一番好きなのだよな。明るくもどこか切ない曲が入っていたりして。ということで、このベスト盤はiTunesのお蔵入りかな。

NUM-HEAVYMETALLIC / NUMBER GIRL (2002)

しかし凄まじい熱量だな、これ。エモいというと語弊があるかもしれないけれども、エモを通り越して、もう首根っこつかまれてがくがく身体を揺さぶられる感覚。そのうち音楽に殺されるのではないかと錯覚するほどの殺傷能力。あと25年若くて、この感性について行くことが出来ていたならば「これが音楽だ!」と素っ裸になって町中を走り回らせるような勢いがある。

でも「NUMBER GIRLが好きなんです」と堂々と言えてしまう方とは、ちょっとお近づきにはなりたくないな。だって、音楽に命をかけていそうなんだもの。僕、音楽には命を預けることは出来ないや。せいぜい散財の元、悪の元凶です。

THE BREASTROKE / COALTAR OF THE DEEPERS (1998)

NUMBER GIRLを聴いた勢いで、カッとなって聴いた。後悔はしていない。むしろイヤホンで聴いていた耳を、スピーカーでスッキリさせてくれた。やっぱりギターは狂気の凶器でありますな。使い手によって、ここまで音が変わってくるか、という当然のことながら謎でもある世界。

殺シノ調ベ 〜This is NOT Greatest Hits〜 / BUCK-TICK (1992)

このアルバムももう20年選手ということで、ポタプロで音圧を稼いで再生。さすがにそのまま聴くのでは、音が軽いのだよね。ポタプロでも軽いと思ったくらいだから。

それはともかく、coaltar of the deepersの『THE BREASTROKE』とBUCK-TICKのこの作品は、ベスト盤の鑑だと思うのだ。再構築、再録をして、それをうまく一つの流れとして途切れさせず最後まで聴かせるというのは、相当な創造力を求められると思うので。