音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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3B / ザ・チョッパーズ・レボリューション (2016 FLAC)

うん。前作よりも格段に聴きやすくなっている。メロディを持った楽曲が中心になったことと、三人のプレイが上手いこと分散されて聞こえるので、聴きやすさにつながっているのだろう。この作品は一発で気に入った。前作は第一声が「なんじゃこりゃ!」だったものな。

『MoRA』より『無罪モラトリアム』 / 椎名林檎 (1999/2008 ハイレゾ 96/24 DVD)

と言うことでAmazonの仕事は早く、夕方にはこのDVDボックスセットは到着したのであります。

そして聴く96/24ハイレゾ音源での椎名林檎は…凄かった…。濃い、生々しい、分離が良い。もう何拍子揃っているのかも分からない。オリジナルのCD音源でもハイレゾに負けていない!なんて言っていた過去の自分をせせら笑うしかないほどに、しっかりとハイレゾしているじゃないですか。スピーカーの前に陣取り、ボリュームを少し大きめに再生すると、そこはリアルな椎名林檎ワールド。99年のアルバムが今に生きると言った風情。2008年にこの96/24のDVDボックスは時代を先取りしすぎていたよ。

で、やたら美品なこのボックスセットを実は4,800円で購入したのです。そこにディスク6枚。1枚800円でハイレゾ音源が入手出来るこのボックスセット。絶対にオススメです。これくらいの値段で目に入ったら、速攻買いですよ。ユニバーサルミュージックなので、もしハイレゾ配信を始めたら1枚で4,000円超えですから。本当にいい買い物をしたと、心の底から。

『MoRA』より『勝訴ストリップ』 / 椎名林檎 (2000/2008 ハイレゾ 96/24 DVD)

続いてはCDでは耳がギブアップして、すぐに聴かなくなっていた『勝訴ストリップ』。とにかく耳に痛いアルバムという印象しか残っていなかったので、ハイレゾになったところでどうなんだろうか?という印象があったのだけれども、それは杞憂に終わった。ボリュームを絞り気味にしても、このエナジー感とボーカルの生々しさはしっかりと耳に届いた。ボリュームを絞っても、ハイレゾ感も味わえるだなんて、なんて素敵なマスタリングなんだろうかと不思議に思ったほど。

個々の楽曲の良さは前作に譲るけれども、当時の飛ぶ鳥を落とす勢いだった椎名林檎の猛進ぶりを再確認することが出来ただけでも、大きな収穫ではなかろうかと。やっぱりこのDVDボックスセット、worth a buyですよ。

『MoRA』より『加爾基 精液 栗ノ花』 / 椎名林檎 (2003/2008 ハイレゾ 96/24 DVD)

一気に椎名林檎オリジナルアルバム3枚攻め。

さて、一番聴いていなかった本作品。当時はやはり地味過ぎた印象だったのだよね。盛り上がりには欠けるし、起伏も少ないし、なんだかつるっと流れて終わってしまうしと言った印象で。ところが今聴いてみると、これは行き着くところまで行き着いた、椎名林檎の極北だったのだと言うことに気付かされる。荒削りで豪快な彫刻を作っていた作家が、そこから細やかなエッチングに行き着いたかのような感覚。今だからこそ面白く聴ける。

このDVDボックスセット、椎名林檎ディスカバリーにも使えるな。