音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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赤のあとさき / 小椋佳

BS-2で放送されていたもの。90分。

あと10歳若かったら確実に早送りしていただろう、琵琶語りや朗読セクションの様子も真剣に楽しめるようになった自分に驚く。それにしてもこの人ならではの、譜を細かく割りながらも全てを自分の振幅で処理してしまうことによって発生する魅力というのは、本当に唯一無二のものだ。小椋佳のメロディを歌う多くの歌手が、そこに感情を乗せすぎてしまいもったりしてしまうところが、小椋佳本人が歌うとさらにもったりしてもおかしくないはずが、言葉がするりと口を離れていってしまう。本人ならではの詞のリリース法なんだろうか。

自身のヒット曲を適所に織り交ぜる配分に、意識を集中させられた90分。「汎」よりも「格」であると実感。