音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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Bars of My Life / Mummy-D (2024 48/24)

Mummy-D、濃縮還元120%。

待望の、愛すべきDさん1stソロアルバム。RHYMESTERにおいては宇多丸さんよりもDさんファンの私のこと、このアルバムを待ちに待ち焦がれておりました。

そして蓋を開けてみれば…冒頭の一文へ戻るわけです。

どこをどう切り取ってもDさんなのですよ。一部フィーチャリングはあるものの基本的にはDさんだらけ。Dさんが今現在持っているスキル剥き出しの120%。見ろよ、これが53歳のヒップホップスターのありのままの姿だよ。

Dさんの魅力…挙げればキリがないのだけれども、一番の魅力はその不良なスタイル、ギャング精神ではないかと。一口に不良と言っても、中身の無い不良からインテリヤクザな不良までその幅は相当に広いのだけれども、Dさんのそれは、日本ではあり得ない、根ざしようのないギャング的攻撃性。バックボーンにそれを肉付けさせて持っているからこそ、どれだけ不良めいていても圧倒的な知性で他を寄せ付けないのだろう。

その昔、チョイワルなどという言葉が流行ったことがあるけれども、そのような浮ついた表面だけのワルではなく、Dさんには真のワルのマインドがある。それを緩急自在、そして怒濤の、かつ圧倒的なフロウで編み上げるのですよ。そこに私が魅力を感じないはずがない。

なぜって?それが私にはないものだからですよ。50歳の私が憧れる永遠の不良。知性ある不良。それがMummy-D、Dさんなのですよ。そのDさんがここに詰め込まれ、あふれている120%。私の中にない不良マインドをくすぐる存在、まだまだ行けるよね?

Bars of My Life