音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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TOKYO SKA TREASURES ~ベスト・オブ・東京スカパラダイスオーケストラ~ / 東京スカパラダイスオーケストラ (2020 44.1/24)

昨晩のこと、HDtracksを眺めていたのです。目的は上原ひろみのどの作品がハイレゾ配信されているかと言う確認作業でした。

「hiromi」と検索窓に打ち込んで返りを待つと…このアルバムが。スカパラがHDtracksで、かつハイレゾ配信されていたの?それは知らなかったぞ。

と、価格を確認すると「$20.98」。3枚組のアルバムですよ、これ。日本ではいくらするかって、こんな値段じゃ買えませんって。しかも日本国内でこのアルバムのハイレゾ音源販売はないし。

ブツブツ言いながらお買い上げ。

と言うことで、今朝は寝起きから、散歩途中から、帰ってくるまで、ずっとこのアルバムを聴いておりました。

小骨が喉に引っかかったかのような、なんだかね、と言う気分でもありつつ。

TOKYO SKA TREASURES ~ベスト・オブ・東京スカパラダイスオーケストラ~(CD3枚組)

Spectrum / 上原ひろみ (2019 SHM-SACD)

自分でも面白いことに、このアルバムを聴くにはそれなりの体力と精神力を必要としていたのです。

購入直後に聴いたものの、それ以降、何度再生させても、途中で挫折していたのです。

気が鎮まりきっている時にはこのピアノソロアルバムは神経に障り、落ち着きたいと思って聴く際にはその彩度の高さと色使いの多さにやられてリタイアするというその繰り返し。

それらのシチュエーションでは常に「そうだ、上原ひろみのソロアルバムを聴こう」と思って再生させるのですが、それでもやはりどうにもならなかったわけで。

そして今日。再生してみると、これがすっと耳に、そして身体へと音が溶け込んでいくのです。部屋がピアノの音に満たされることを潔しとしているのです。

そこで実感するのです。自分の心がこの音楽に追いつけなかったのだと。音楽が先を行き過ぎて、自分が取り残されていたのです。

上原ひろみのピアノは決して澄まし顔の音楽ではなく、かといって乱暴者のそれでもなく。そのバランスのよいポイントが、自分の心の波長と一致した時に初めて、ソロアルバムとして受容することが出来るのだと、今日になってようやく気がついた次第であります。

となると、これからもやはり再生頻度は決して高くはならない作品かもしれませんが、CDラックの中にちょこんと腰掛け、そこにいて欲しいお守りのようなものとして存在していて欲しいのであります。

Spectrum (SA-CD~SHM仕様~)(限定盤)

シューマン:交響曲第4番 / パーヴォ・ヤルヴィ, ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン (2014 SACD)

ドイツ・カンマーフィルハーモニーの交響曲を2連チャンで。この闊達な演奏を聴いていると、心がすっきりしてきますな。

と、連続でクラシック成分を補給したので、身体もサッパリさせてきますかね。シャワーを浴びましょう。

ベートーヴェン:交響曲第3番 / パーヴォ・ヤルヴィ, ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン (2005/2013 SACD)

父、補聴器導入につき、日中でもテレビのノイズがさほど気にならず。クラシック音楽を楽しむには十分に静かな部屋。

と言うことで、これを。

ボリュームを上げて聴くドイツ・カンマーフィルは、音の動きがキビキビしていて、ベートーヴェンを意気揚々と鳴らしてくれるから楽しくなってくる。

室内オケなので、ボリュームを絞り気味にするとやや腰が弱い演奏に聞こえてしまうのだよね。

2020 -T.M.Revolution ALL TIME BEST- / T.M.Revolution (2016 96/24)

7月末日までの徹底集中朝散歩は身体を動かすという意味でも、暑さに少しでも慣れておくという意味でも、悪いことは全くないのだけれども、いかんせん、帰って来るなりあまりものダルさに椅子の上で寝こけてしまうのが難点であり。

原因は分かっているのです。軽い熱中症です。そんなんで熱中症になるほど、もう熱中症がくせになる身体になってしまったのだな、と。

そんなこんなで、歩く、寝る、ボンヤリさせられるの三重苦(?)で、15時を回ってもなんだかシャキッとしないのであります。

そのような状態でこれを再生。気合いが入ると言うよりは、音圧で目を覚ましたいと言う、藁をもつかむ心中にて聞いているのであります。

2020 -T.M.Revolution ALL TIME BEST-

Billboard Live Tour "水響曲" / 斉藤由貴 (2021 Blu-ray)

昨晩鑑賞。

久しぶりにアルコールが美味しかった晩。ほろよいでゆっくりとこのBlu-rayを鑑賞した。

アルバム『水響曲』における楽曲の生まれ変わらせ方は見事の一言。これをライヴで披露したのであれば、是非観たいと思っていた映像作品。

そしてその期待を裏切ることなく、素敵な、本当に素敵なライヴシューティングでありました。

斉藤由貴は自らを専業歌手であるは宣言していないけれども、ここでの「演じることの出来る歌手」というのは稀有な存在であるなと再認識。

「魔性の人」と表現すると大げさかもしれないが、画面に知らず知らず引き込むその魅力は、ある種の魔力と言えるのではないかと。

歌い手が歌うことに対する完璧さのようなものが求められるようになって久しいが、味や演技と言った観点からの完璧さもあってもよいのではないかと、再認識させられた次第。

そのあたりは、特典映像の武部聡志との対談でも深く掘り下げられており、ライヴと対談とをセットで鑑賞することで、この独自の世界観をより実りあるものとして鑑賞することが出来た。

素敵な晩でありました。

斉藤由貴「Billboard Live Tour "水響曲"」[通常盤](Blu-ray)