音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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infinite synthesis / fripSide (2010 44.1/16)

妹とのLINEやり取りにおいて、彼女が今fripSideに再びハマっているとの情報を得る。

「レールガンもう一度見たいわー」とも。

「レールガンとfripSideは一心同体だからねー」と返すと、

「頭文字Dにおけるmoveみたいなものだよね」と返される。

そんな発想をしてくれる妹を持っていて兄は嬉しい。これが中年男女の会話とは思えないが。

infinite synthesis 〈通常盤〉

Hotel California / Eagles (1976/2013 192/24)

前アーティクルからの続きでこれを聴いた。2013年リマスタの192/24版。

国内仕様44.1/16版で感じた音の狭さとやや詰まった間隔が取り払われ、音が自然と飛ぶような作りになっている。こちらの方が断然音がナチュラルですな。

音質評価として使われるのは、おそらく録音時点でパンの振りが相当意図的に作り込まれているからだろうと。音のアタックのキャプチャも耳に気持ちよい作りになっている。

今はプリメインアンプからのヘッドホンで聴いていたのだけれども、これをスピーカーで聴くとまた面白い印象を得ることが出来そうな。

これら音の作りが心地よいことから、より音楽そのものへと没入することも出来る。全ての音が心地よさのど真ん中に記録され仕上がっているとも言えるかな。

今の今まで自分は何を躊躇していたのだと小一時間問い詰めたいところではあるけれども、作品そのものに魅力を感じることの出来ないお子さまだったのだからそれは致し方のないこと。今はここに触れることが出来たことをありがたく思うことにしよう。

Hotel California

Hotel California / Eagles (1976/2011 44.1/16)

手元にあったのは2011年の国内販売されたSACDからのリッピング音源。図書館で借りたのかな?

借りた当時に数回聴き、その内容の深さに全く気づけずにいたのだけれども、今たまたま、本当に魔が差したかのように聴いてみたら、これがまた、よい。

よい。

よいったらよい。

1976年作品であることの自然な音の心象的風化が、ストーンウォッシュであるかのように新鮮とでも言えばいいのかな。音の一つ一つが生き生きと、それでいて1976年仕様のそれとして輝き続けていることの素晴らしさを実感出来るとも言えるか。

青春の音を今に聴いている、今に聴くことが出来るとも表現できるか。

オーディオ的な評価も高いこの作品、自分は今の今まで食わず嫌い半分にいたけれども、今さっき生まれ変わった。開眼した。これは、買う。もう物理メディアからさよならしたのでSACDを買うことはないけれども、192/24音源を手元に置く。こりゃ、内容もさることながら、音質的にも楽しそうだと気がついてしまったのでね。

人生どこでどう開眼するかなんて、本当に分からないものだ。

ホテル・カリフォルニア(SACD/CDハイブリッド盤)

Blue / Diana Panton (2022/2023 DSD128)

ダイアナ・パントン最新作。DSD128にて再生。

肩肘張らずに、ドレスアップも必要なく、気楽にジャズボーカルを楽しめるのがダイアナ・パントン作品の魅力ではあるけれども、今作はそのリラックスした感覚が更に増しているように思える。傷心が今回のテーマらしいのだけれどもそれは大きな意味での世界観における楽曲の共通項であり、音楽的にはコンセプチュアルに狙っていないあたりが、すんなりと歌と演奏の世界に入っていけるゆえんかもしれない。

たまに少し気取り気味なところがあるのもダイアナ・パントンの愛嬌ではあるけれども、ここではもっと自然に、それが彼女自身であるかのように歌われている世界にどっぷりと浸ることが出来る。

ゆったりと気分のささくれをなだめるがごとく。私のこの一週間の落ち着かなかった精神の状態を均すべく、こんな週末の夜にはふさわしいナチュラルな時間を。

blue