音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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見日丸

さあ、きみの番だ>音波な人

id:maisonettecave氏に話を振られたわけですが(http://d.hatena.ne.jp/maisonettecave/20060527)、もう全部言い切ってるやん。

彼は見日丸について「moveにJ-POPの洗練をプラスしたものではないの?」とずばり一言で表現しきっていたのだけれども、その洗練というものは、moveから見日丸に至るまでの時間が学習させたってことなんだろうなぁ、と。若者的な夏のアッパー感をいかに頭悪く描くかということでは、講談社系のヤンキーマンガを読んでいる感覚に近い。バカをいかにエンタテインメントまで昇華させるかというノウハウの蓄積。それが時間。

トラックにしても、ヒットチャート的トラックという意味で、moveは輸入の意識が強くて、かみ砕き方としては実は生真面目過ぎたんじゃないかって。マスにウケるということは、いかにバカに作り上げるかということだとも思うし。

見日丸のこのバカさはmoveが散々やってきたことなんだけれども、決定的に異なるのは、見日丸におけるところのボーカルの歌詞をYURIに任せることは出来なかっただろうってこと。

その辺でmoveはYURIとMOTSUとの役割分担が明確すぎたんだよね。二人のポジション的落差が、一見さんにとっては取っつきにくいものを生んでいたのかもしれない。バカボーカルものは、バカボーカルをメインの存在として割り切った方が勝ちなんだろうし。

見日丸のラッパー君?はオールドタイプの「添え物」ラップに徹しているわけだから、チャート指向音楽としてはこれまた非常にオーソドックスな作りなわけで。それが出来るってことだけでも、実は強烈な電波塔になっているわけで。そりゃ、やられますってば。

それを考えるとmihimaru GT並みに、難しいことなく、しかも適度にうまくて適度にかわいいビジュアルをもってこられちゃ、これは反則技というしかないでしょ。声質という意味でのボーカルのキャラも立ちすぎ。もしかしたらmoveの位相を完全にひっくり返した、でも回転させた軸は全く同じ、という存在が見日丸であって、これはmoveに対する見日丸なりのアンサーソングなのかも。

【補足】
ま、あと、日本人はチョッパー系ディスコサウンドに弱いっすよ。なかなかそうとは認めてくれないだろうけれども。あのうねりが体内クロックとシンクロするんだよ。だから、この曲は全部反則。