音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

TODAY IS ANOTHER DAY / ZARD (1996)

7th。

作家陣はもう盤石の体制。ZARD楽曲の安定感はこれら固定された作家が、非常にキャッチーな曲を書くか、佳作レベルのちょっとアクセルを抜いた感覚の楽曲を安定供給しているところから生まれていることは、このアルバムからもよく分かる。

一点、これまでのアルバムと異なるのは、この作品がビーイングソングスのベスト盤としての機能を果たしているところ。坂井泉水が詞を提供した楽曲が数多く集められ、ある種、ZARDのアナザーワーク集という色合いも強い。その代わり、シングル曲も含め、原曲のイメージからは離れたアレンジが施されているケースもあり、十分に単体の楽曲として楽しむこともできる。

ともかく、どれもこれもシングルヒットした曲ばかりなので、ある意味、ここまで見られたアルバム1枚を通しての安定感から離れ、バラエティ豊かな楽曲をいい意味で寄せ集めた企画盤と見ることもできるか。ちょっとしたバラバラ感も見られなくもないが。

意外なところでは初期ロック路線をほうふつさせるtr.11の収録が挙げられる。ZARD史上、唯一この曲のみで楽曲を提供する小澤正澄(ex.PAMELAH)が気を吐いて、それまでしばらく続いたZARDの爽やか安定路線にアクセントをもたらしたことは注目に値する。これをシングル曲として持ってきたあたりに、何やら不穏な方向転換を予感させるような気もするのだが、果たして。