音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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NW-ZX1 VS iPodClassic

ようやくZX1への転送作業「Media Goとの戦い」にけりがついたので、ひたすらZX1を楽しもうと。単に楽しむだけでは能がないので、iPodClassicと比較試聴。さて、どう言う結果になるか。

Point of No Return / CHEMISTRY
NW-ZX1:使っているマイクがそれぞれ違うのではいのかというくらいに、ボーカルの声の通り方が全く異なるのを感じ取ることが出来る。ボーカリストの特性の違いが明確。
iPodClassic:全てにおいてナローレンジ。ボーカルとトラックの分離が明確でなく、非常に何かに音が張り付いているような印象。もちろんボーカリストの細かな特性までは見えてこない。

衝動 / B'z
NW-ZX1:バスドラムの沈み込み方が非常に深い。バスドラの音域の低い方向をしっかりと引っ張り出して、この曲をうまく引き締めている。ギターのコードストロークも非常に鋭い。
iPodClassic:バスドラの上澄みを再生している印象。深い音までは拾い込めていない。楽器の分離はそれほど大差ないが、ギターはややなまくらになった印象。

Feel My Heart / Every Little Thing
これはいい勝負。というのは、元の録音がそれほど良いわけではなく、抜けの悪い録音なので、それをそのまま表現してしまう結果に。これならiPodでも追いつける、ということなのだろう。

Part-time Lover / Fried Pride
NW-ZX1:ボーカルにごく薄く掛けられているリバーブが、意思を持って明瞭に聞こえる。ギターも非常にキレが良い。
iPodClassic:アコースティック系には強いのか、いい勝負をしている。それでもボーカルが始まった瞬間のリバーブが、突然全ての音域に掛けられてしまっているような不思議な感覚になる。

手紙〜拝啓十五の君へ〜 / アンジェラ・アキ
iPodではボーカルのエネルギー感が薄い。Bメロからサビにかけて鳴る薄いシンセが出しゃばってくる。

Around The World / RED HOT CHILI PEPPERS
これもいい勝負。個人的にはiPodの音の方が好き。それほど充実しているわけではないエネルギー感が、逆に緩めのiPodでも対応出来たか。ZX1は少々端正に聞こえてくる。これはこれで悪くはないが。意外な結果。

歌舞伎町の女王 / 椎名林檎
ZX1では山になっているボーカルが、iPodでは谷になっている。全体的な音にも薄皮が1枚被さってしまったような抜けの悪さ。右チャンネルのギターがZX1の方が明瞭。エネルギー感のあるロックならば、ZX1は強いか。

みずいろの雨 / 柴田淳
録音の段階でサビのストリングスがダマになってしまっている。iPodでは、ただでさえ、録音がそれほど良いとは言えないストリングスが、さらに1クオリティ落としてしまったような音に。ZX1は「あー、録音が悪いのね」というのを暴露する怖いマシンだ。

夢物語 / タッキー&翼
ZX1は楽器が鳴りまくっている楽曲に強いのではないかと。そして馬力がある感覚。この曲ではベースのグリッサンドが非常に効果的に使われているのだけれども、それが明確に音圧として表現されている。

雪の華 / 徳永英明
iPodではボーカルの線が1,2本細くなってしまった印象。サビでのボーカルの一瞬のざらつきの表現が甘い。これがZX1の微細な表現力の底力か。

DESIRE / 中森明菜
イントロのエレピがまず明瞭。そして曲で効果的に使われているドラムのタムの力強さと音の消え方が明らかにZX1の方が上。

She is! / 平井堅
細かい音のコラージュが聴き所。それらが全てきれいに定位して、かつホーンセクションのキレの良さも耳に飛び込んでくる。これは完全にZX1の勝ち。

アトムの子 / 山下達郎
全体を覆うシンセと天井からボトムまで鳴り響くパーカッションが何と言ってもこの曲のキモなのだけれども、iPodではこれらが分離しないで音がのっぺりと張り付いている印象。もちろんZX1では見事に楽器が分離してくれるのだが。

涙の万華鏡 / 吉田美和
生音中心のボーカル物。iPodはナローレンジをナローレンジのままで再生。それはある意味で正しい解釈なのだけれども、ZX1は薄皮一枚剥いで音にワックスがけをしたような仕上がり。うっとりと聴けるのはZX1。

以上。DSEE HXはオフで再生しました。ファイルは192のMP3が主です。イヤホンはShure SE425でした。