音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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Tokyo Romance~Cha-DANCE Party Vol.4 / 東京パフォーマンスドール (1992 CD-DA)

東京パフォーマンスドールメンバー全員によるフルアルバム、これで一通り揃いましたよ。1枚だけは自分の中で対象外なのであえて入手しませんでしたが。

この4th。5thでの化け方を知っているので、本作は本当に文字通りの過渡期であるな、と。

女の子たちがきゃいきゃいと溌剌重視で楽しんで曲を作っていく様はここまでと言ったところ。このアルバムを境にして、より強いビートとダンスサウンドへのてこ入れが図られることになるわけで。

そうなって行かなかったら、このユニットの音楽が自分の耳に届くこともなかったのだよね。

Tokyo Romance~Cha-DANCE PARTY(4)

TWO-MIX 25th Anniversary ALL TIME BEST【FILES】 / TWO-MIX (2021 96/24)

Disc1相当を聴く。

しかしまぁ、このオーケストラヒットのインフレ状態はあっぱれの一言ですな。ここまでしつこくオケヒを鳴らされると、妙な脳内物質が分泌されてくるような気がする。

それこそがTWO-MIXのうま味調味料であると言えばそれまでなのだけれども。

マーラー:交響曲第5番 / パーヴォ・ヤルヴィ, フランクフルト放送交響楽団 (2011/2015 Blu-ray)

いつ購入したのかも忘れてしまったBlu-rayのボックスセット。ようやく開封の儀。

とうの昔に分かっていたことなのだけれども、映像があることで曲への説得力が倍増するパターン。

演奏がどうこうではなく、演奏している姿がここでは肝要であって。

演奏が構築されていく様が目に見えて分かるのは、何ともありがたいことなのだよね。音声だけでは把握しきれていなかった楽器の出番であったり、音作りそのものであったり。

ビデオテープの時代であれば、大きくかさばり、アクセスも面倒なわりには画質はイマイチだったものの、映像もディスクメディアになってくれたおかげで様々な恩恵を得られるようになったわけでして。

ブルックナー:交響曲第5番 / ヴァント, ケルン放送交響楽団 (1974/2010 FLAC)

クラシック音楽の業の深いところは、同一楽曲で聴き比べが出来てしまう点にあるのだろう。

指揮者、録音年代、楽団、編成、エトセトラ。

それらの比較論で語ることは、経験を重ねた者からすれば、実に容易なことなのだろうと自分は常々考えている。

比較論を抜きにして、目の前にある音源、その世界に没入し、その音楽の深さに感じ入ることが、今の自分に最もふさわしい聴き方ではないかとも。

その段階を踏まえて、好みであるか否かを語るにおいては、それは是であると。

微に入り細を穿ち語ることも経験則においては容易かもしれないが、全体像を見失ってしまうのはどこか悲しいことではないかと。

それを指揮した、演奏した者への敬愛を払った上で、現われた音楽の素晴らしさを見出すことこそが、クラシック音楽を鑑賞する上での幸福感を得ることではなかろうかとも。

そのようなことを考えながら、このヴァントの指揮によるブルックナーを聴いていた。

このブルックナーに言葉を重ねる必要もない。ただただ美しい。滑るように音が紡がれ、そして耳に刻まれていく様を堪能するのみ。