ドラマティックに朝を迎える。
ブルックナー:交響曲第6番 / ネルソンス, ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 (2019 192/24)
クラシック音楽。夜中に聴きたくなるのはブルックナーかシベリウスであることが多いような気がしている。
両者の持つその抽象性が、独り身の夜が持つ茫漠とした感覚に上手く入り込む、もしくは欠けたピースの中にはまるのかもしれない。
また、貴重なる静かな夜をより長く満喫したいと言う思いからも、これらを選択することに繋がっているとも言える。
もしくは、自分という小舟が、ブルックナーの大海でゆったりと、時に激しく揺さぶられる感覚が楽しくもあることもまた事実。
と言うことで、今宵はブルックナーの交響曲第6番をこの組み合わせで。
何度もここには登場しているような気がしているけれども、最新型のブルックナー演奏として、自分の好みにぴったりとアダプトしたのであります。
長丁場な演奏なので、2回に分けてヘッドホンにて堪能。
3時半を回りました。真夜中から夜明けに向けて、次は何を選びましょうかね。
ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲 / リヒテル, カルロス・クライバー, バイエルン国立管弦楽団 (1974/2012 SACD)
CDラックを眺めていたのですよ。「そう言えばこんな物を持っていたな」と背表紙を見て思ったのですよ。引っ張り出して驚きましたよ。「リヒテルとクライバー???」とね。
そのような音源を持っていたとは完全に忘却の彼方に行ってしまっていたよ。しかもSACDハイブリッド。
ドヴォルザークのピアノ協奏曲などと言う存在自体もすっかり忘れていた。
どう言った経緯で買ったのかは最早覚えていない。過去ログを漁れば出てくるのだろうけれども、あえて調べない。忘却の浪漫に身を任せる主義だから。
さておき。
いやぁ、リヒテルはやはり「戦うピアニスト」だなぁ。
指揮者と戦い、オーケストラと戦い、そしてピアノと戦う。常に臨戦態勢なピアニスト。だが、そこがいい。ガツガツしている。ハングリーな音。でも決して粗野なところなどは無く、ピアニストとしての個性と一流であるところの華を持っている。
自分の事ながら、このガラガラポンの出目で、何が出てくるかが分からないCDラックを眺めるのは、まこと楽しいことであり。
今また眺めてみても、視界に入ってこないディスクがあるのだろうな。