音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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We're In The Mood / ICE (1996 44.1/16 Amazon Music Unlimited)

何とはなしに聴いたのだけれどもね。ICEをオリジナルアルバムで聴くなんて、一体どれくらいぶりなのだろうか。

最高にイカしたクールネスとスウィートさの両立。そして抜群のドライヴ感。当時も好きな作品ではあったけれども、今聴いてみるとその素晴らしさ…ポップスとして地に足をつけて作り込まれていることによる、風化の少ないサウンドメイキングであったことに気付かされるのであります。

まだ「アーバン」と言う単語が有用であった頃の音楽。都会の高速道路を車で軽く流す際に使えるグッドミュージックですね。東京なら都心環状線の南側、芝公園あたりの東京タワーが見える、カーブが続くあのゾーンをクルーズしている際のフロントガラスに浮かぶ世界が目に浮かんでくる。

「渋谷系」がかの地に根ざすと同時にその土地が足枷になっているのを尻目に、こちらは東京中の甘いスポットを軽く歩き回っているかのような音楽、とも言い換えられるかな。

「音楽」がファッションと同時に歩んでいた時代の、あのきらびやかな世界を多分に含んだ楽曲群でありますよ。

We’re in the Mood