音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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名盤認定のロジック

このアルバムも10年選手。「90年代音楽名鑑」が作られても違和感のないほどに、00年代も深まってきたわけで。この作品を語るとしたら、

1.とにかく売れた。
2.が、このアルバムによって(日本の音楽というものの)何が変わったわけでもない。
3.ソツも抜け目もない、とにかくひたすらにポップスに絞った曲を集めた作品であること。
4.アーティストのその後の展開を占う曲が伏線として織り込まれている。

ということで。2番目の要素と4番目の要素がキモかな。

2番目的に「エポックメイキング」なアルバムになっていたのであれば、自動的に名盤としてあがめ奉られる。かつ、リアルタイムにはそれほど受け入れられず、しばらく経ってから後に名盤認定の風が吹けばなお良し。アーティストによるアーティストリスペクトの声がきっかけになる、というのはよくある話で。

4番目的には、当該アーティストが「社会派になる」「活動休止」「メンバー闘病」「復活」「復活後にオリコン一位」「復活後に東京ドーム」というイベントのうち、2つほどをこなしておくと、やはり「名盤認定」の権利を得やすくなる。

名盤の作られ方も、ある意味パターン化されているのは言わずもがなで。